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その男、ボケ男につき(その1)

えーと、いつまで経ってもナニじゃナニなので、ノベルを公開していきたいと思います。


その男、ボケ男につき(その1)

さて、我が人生最大の危機的状況を迎えている僕なワケだが。

目の前には、モヒカン頭をした筋骨隆々の男。僕は身動きが取れない。

(くっそー、お前なんて前じゃ5秒で「あべしっ!」だ)

「あン?何か言ったか?」

「あ、いや、すす、すんません」

やべー!

「まぁいいから、とにかく出せや、金」

「あの、持ってないんです」

「いやいや、冗談はやめてくれや」

明らかに不機嫌そうだ。でも、仕方ない。実はお金なら持っているのだ。でも、このお金を差し出すワケにはいかない。今日、発売のプロレスフィギュアを買うために貯めた、僕の大事な財産なのだ。

「ほ、本当にないんです」

「いや、ホラ。勘違いしないで。あるとかないとか聞いてないからサ、俺。早く出してくれって頼んでるだけだから、俺」

そう言うと僕の鼻柱を小突いてきた。

「あぐぅ」

ぶわ、と鼻血が吹き出して僕はその場にうづくまる。

「なぁ、コレ以上痛いコトされたくないだろ?早く出してスッキリしちゃおうぜ?」

ま、負けてたまるか。僕はキッとモヒカンを睨みつけた。

「あら~、素直じゃないのね?それじゃあ持ち物チェックしないとなぁ」

そう言いながらナイフを出すと、立派な刃で僕のズボンに切りつけてきた。

「ヒィー」

ビリ、ビリ、っと僕の学生ズボンが切り裂かれていく。いつの間にやらパンツ一丁だ。

「さて、まだ出さないならそのパンツともグッバイしてもらうコトになるけど」

モヒカン頭はニヤリと笑ってナイフの刃先をペロリと舐めた。



と、今日はここまでです。

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